平成７年の事例をお話します。
個人で貸家を数軒所有し、かつ名古屋の一等地に広大な駐車場を所有していたAさんご夫妻には、お子さんが4人 (それぞれ独立) Aさんはご高齢で相続税を考えなくてはならない状況でしたが、昔気質の性質から相続の事など、考える気配はなかった状況で、私はお目にかかる機会がありました。Aさんは税に関する知識には無頓着で一等地に土地があり相続税は数億の状況だと察知しましたが私の話には、とんと無関心でしたがある日、婚姻期間20年以上の場合 配偶者えの居住用財産は2000万円までは贈与税が非課税の説明をお伝えした所大変喜んで頂き、早速手続きしてほしいと依頼されました。

私としましては、 数十億の財産の所有者に2000万円程度の話は笑われるかも知れないと考えていたのですが、どうやらAさんは手持ちの現預金は少なくお金持ちという認識がなかったようです。それから信頼を頂き 相続税の話 財産の分割の話、土地活用の話しなどを聞いて頂くようになり結果として賃貸マンションの建設をニ棟建設し家賃収入も格段に増加し相続税も一部土地を売却しただけで十分に払う事ができました。現在は息子さんの代になり二棟の家賃で悠々自適な生活を過ごしてみえます。

少しでも、お役に立ち喜んで頂きたいとの思いから生じた事例ですが、現在もAさん家族とお付き合いがあり様々な相談をいただいています。本当にありがたく、税理士の仕事冥利につきる話で感謝しております。ふとしたことから、また、ある方の紹介で縁が生じ、既に20年の期間を経過しております。これからも「ご縁」を大切にしたいものだと考えております。